「さんやさんや。」
「・・・なんですか、祐希さんや?」
「ここの問題教えてくださいな。」
そう言って祐希が数学のノートを持ってきた。
「・・・どうしたの祐希、あんたが予習なんて・・・
え、雷でも落ちるの?」
「いっそ雷落ちて授業なくなればいいんだけどね。
次の時間当たるの、なぜか予告されたんだよ・・・」
祐希はものすごく嫌そうな顔で言ったのを、
は笑いながら聞いていた。
「あはは、そうだよね!
そうでもなきゃ祐希が予習なんてしないもんね〜。」
「でっしょー、要じゃあるまいし。」
ごもっともーとは更に笑い転げた。
祐希も声を出しては笑わないけれど、微かに笑っている。
「で、、ここ教えて。」
祐希がトン、と指を置いたのは、数字やアルファベット、記号などが羅列されている数式。
「・・・祐希、私が数学苦手って知ってるでしょ?」
「あれ、そうだっけー?」
がボソッと呟くと、祐希は今知ったと言わんばかり。
「祐希・・・私はあんたと同じくらい数学が駄目なのよ。」
「あー、そう言えばそうだったねー!」
ゴメンゴメンと言うが、その顔はなんとも呑気なもので・・・。
は苦笑いをするしかなかった。
「だったら最初に言えばいいのに。」
「え、責任転嫁ですか!?」
「国語は得意だよね、。」
「無駄にボキャブラリーが多いのよ、要のおかげで。」
「要は難しい言葉を使いたがるからねー。」
そんなんでの心は射止められないよー
と祐希は小さな声で要に向かって言った。
もちろん、席も離れているから当の本人には全く聞こえないが。
は更におかしそうに笑った。
「・・・で、どうするの?
数学なら要に教えてもらえば??」
で、本題。
「え、嫌だよ、要なんかに教えてもらっても理解出来ないし。」
が、祐希は即効却下。
「じ、じゃぁどうするのよ・・・。。。」
「うーん・・・」
キーンコーンカーンコーン
そして、タイムリミット
「あ、席つかなきゃ。」
すると祐希は呆気なく自分の席に戻ろうとする。
「え、祐希!?
結局どうするの?」
結局、予習なんて出来ていない。
「ん、まぁどうにかするよ。」
しかし祐希は焦るわけもなく冷静。
と、いうか焦った祐希を一度見てみたい、とさえは思った。
「元々が無理だったら諦める予定だったし。」
「うぇ、なんか申し訳ないじゃん!」
「いいの、と喋れたから問題なし。」
そう言って祐希はスタスタと戻っていった。
「・・・うーん、これは一応素直に喜んでおくか。」
(それじゃぁ浅羽、ここの問題当てておいたよな?)
(え、なんのことですか?)
(え、とぼける作戦!?)
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祐希が相手だと、
なんか上手くまとまらない・・・orz
でもやっぱ好きだーーー♪
2008 11 18